連想の練習 04

生物学者
片野晃輔と

2026.08.13 Thu

生物学という虫眼鏡を持って

ある言葉や風景に触れたとき、経験や知識と結びつき、別のイメージへ広がっていくことを「連想」といいます。それは誰にも邪魔されることのない自由な遊びであり、その人の世界の見方を映し出すものでもあります。

連載「連想の練習」では、さまざまなゲストとともに同じ場所を歩き、その先に広がる連想の軌跡をたどります。舞台となるのは東京・日比谷公園。同じ場所でも、歩く人が変われば、目に留まるものやそこから思い浮かぶことも変わっていくでしょう。

梅雨入り前、紫陽花が色づき始める頃。
今回ともに歩くのは、生物学者の片野晃輔さん。中学時代に独学で分子生物学を学び始め、DNAから生態系、さらにはランドスケープへと探究の対象を広げてきました。生物学を一つの専門領域に閉じることなく、「世界を読み解くためのスコープ」として、領域を横断する実践を続けています。

生命の営みを手がかりに世界を見つめてきた片野さんに、日比谷公園はどのように映るのでしょうか。そして、そこからどのような連想が広がっていくのでしょうか。

10:05

大野(以下、O)
さて、どっちの道に行きましょうか。

片野(以下、K)
こういう時は高いところから、一回見渡すっていう。

O
それってゲームでもやる?

K
やります、やります。津田和俊さん直伝です。[1]
困ったら、まず高いところに登る。社会科の授業でも、そう教わるらしいですよ。

O
確かに課外学習で展望台に登ったりするよね。あれは「俯瞰」という概念の学習なのか。
とりあえず、一回登ってみましょうか。

K
これが三笠山[2]ですか?

O
そう。園内の池を掘ったときに出た土を積み上げてつくられた、人工の山。

松見(以下、M)
ここに標高が書いてありますよ!

O
本当だ。9メートル……。でも、この位置の表示、誰が気づくんだろう。

K
人工の石が、当然のような顔をして紛れ込んでいますね。でも、多孔質[3]だから、つるんとした自然の石より地衣類[4]が生えてる。

O
地衣類は、石を溶かして生きてるの?

K
ガンガン溶かして主な栄養にしているというよりは、石を足場にして、雨水に含まれるわずかな栄養や、分泌した有機酸[5]で石から少しずつ溶け出すミネラルを利用している、という感じです。

O
苔類[6]は、根を酸性にして少しずつ侵食していくから、成り立ちが違うんだ。

K
違いますね。でも、中には苔類と共生する地衣類もいますよ。

O
イソギンチャクとクマノミみたいな。[7]

K
地衣類は雨によって流されることで、ブイヨン[8]みたいになって足元の植物の栄養になったり、地衣類のついた樹皮が剥がれ落ちることで土壌に栄養供給をすることもあるようです。

O
桜の木も地衣類がたくさんついてるイメージがあるけど、クマリン[9]だっけ?
桜は周囲の植物が育ちにくくなる成分を出すんだよね。

K
クスノキ科の植物が持つカンファー[10]にも、似たような働きがあります。

K
あ、ここ、人が通った跡がありますよ。

O
ほんとだ。降りられそうだね。
子どもにとっては、この山そのものがアスレチックなんだろうな。

K
『デス・ストランディング』[11]をやると、こういう「見えない道」が見えてくるんですよね。

O
わかる。足場の悪い道を歩いていると、ついサム[12]と同じ姿勢で歩きたくなる。バックパックの紐を掴んで、L2ボタンとR2ボタンを長押ししてる気持ちで脇を締めて荷物を落とさないように。

K
『ケルン』[13]っていうクライミングゲームもそうです。こういう岩場を見ると、「この出っ張りなら手がかりになる」とか、「ここから登れそう」とか考えちゃう。

O
現実では登らないのにね(笑)。

K
ゲームって、現実では絶対やらないことを体験できるのが良いですよね。
崖から飛び降りたり、危ない場所を渡ったり。

O
ゲームをとことんやりこんだあとって、現実空間の感じ方までしばらく変わっちゃうんだよね。ゲーム内の架空の身体性を少し引きずるっていうか。

10:26

O
この枝、カーリーで気持ち悪い。

K
僕らが思っている「枝はこう伸びるはず」っていうルールを破ってきてるから、そう感じるのかもしれません。
植物って、枝の中を植物ホルモン[14]がゆっくり動いていて、重力を感知してジベレリンやオーキシン[15]というホルモンが下側に集まるんです。すると、下側だけが早く伸びるので、枝全体が上に伸びていきます。

O
太陽の光をたくさん浴びるために?

K
そうです。ただ、枝垂れ植物は、ホルモンへの感受性や先天的なホルモン異常の影響で、一般的な木とは少し異なる成長の仕方をします。種類によってその仕組みは異なりますが、後からホルモンを与えることで、枝が上向きに伸びるようになるものもあります。

O
こっちは虫か。枝に擬態してる。

K
上手。ちゃんと斜めに出てる。

O
硬い?

K
ちょい柔ら、ですね(笑)。

O
ラーメンの頼み方みたいだな。

K
ナマコ[16]なんかは、触ると中身を出して身を守るんですよね。

O
カエル[17]にも、似たような防御をする種類がいるよ。

O
擬態でいうと、テニスで蛍光イエローのウェアを着たら、相手からボールが見えにくくなりそう。

K
遠近感がバグりますよね。

O
スポーツには、配色のルールもあるんだろうな。
テニスは蛍光イエローのボールで、卓球は暗い色の台に白やオレンジのボール。基本的には、ボールのほうが目立つ色になっている。

K
平成の初めくらいに、ナイキがスポーツ選手向けのオレンジ色のコンタクトレンズ[18]を出してたの知ってます?
動体視力を補助するレンズで、成績が上がりすぎるってことですぐに禁止になっちゃいましたけど。

O
色のフィルターで余計な情報を遮断してるのかな。
スポーツ用品って、生き物からヒントをもらってるものが結構あるよね。

K
レーザーレーサー[19]とか?

O
そうそう。サメ肌を参考にして水の抵抗を減らした。

K
バイオミメティクス[20]ってやつですね。

10:43

K
あ、ふわふわの。

O
モミジバフウ[21]の種だ。

K
どこが胚[22]なんだろう。

O
毛の先の部分じゃなさそう。

K
このタイプはオーソドックス種子[23]といって、乾燥させて長期間保存できる種子です。種子は、花の中にある胚珠[24]が受精して成熟したもの。種子には、胚が成長するための栄養を蓄える組織があります。

O
植物によって蓄え方が違うの?

K
そうです。イネやコムギでは胚乳[25]に栄養を蓄えますが、成熟する過程で胚乳がほとんどなくなり、その栄養を子葉に蓄えるものもいます。枝豆で僕たちが食べている緑色の部分が、その子葉です。役割としては、動物の卵黄に近く、役割は少し異なりますが、人間でいう胎盤[26]をイメージすると分かりやすいかもしれません。

O
逆に、胚乳を持たない植物ってどんなものがあるの?

K
コケ植物やシダ植物は、そもそも種子ではなく胞子で増えるため、胚乳や胚珠そのものを持ちません。種子植物の中にも、成熟時には胚乳がほとんど残らない無胚乳種子[27]があります。また、熱帯植物の一部などには乾燥に弱く長期保存が難しいものもいます。[28]

O
種子バンク[29]みたいに冷凍保存もできないの?

K
できないですね。ノアの方舟[30]に乗れない植物がいるんですよ。

O
ライブで生き続けないといけない植物なんだ。

K
……あれ、「アークの方舟」でしたっけ。

O
「ノアの方舟」だね。アーク自体が「方舟」って意味だから。

K
じゃあ「アークの方舟」って、「方舟の方舟」になってる(笑)。

O
「ゴビ砂漠」[31]みたいなものだね。

K
「チャイティー」[32]とか。

O
「チゲ鍋」[33]もそう。

O
このあたりの地面、面白い。舗装の仕上げを見ていると、いつ手を入れられた場所なのかがわかる。

K
新旧のアスファルトが、継ぎはぎになってますね。

O
ここはバリアフリー化[34]のときに整備された部分で、その隣はもう少し前。奥の舗装が一番古そう。

K
平面的な地層ですね。香港[35]の街並みみたい。

O
あれは時代ごとに建築のルールが違うからね。高さも形も、そのときの法律の影響がそのまま残っている。チェコのプラハ[36]の街並みとかもそうだよ。

11:02

K
これはヤブガラシ[37]ですね。

O
森の中で薮を枯らしていくから、その名前なんだよね。

K
嫌われがちな植物ですけど、形は面白いですよ。ブドウ科[38]なので、実や花をみるとブドウの房を食べ終わったあとの軸みたいな枝分かれのように見えます。

O
Lシステム[39]っぽい。

K
ブドウ科はLシステムではないのかもと思いますけど、見え方は近いですよね。Lシステムって、ブルーノ・ムナーリ[40]の絵本[41]でも紹介されて有名になりましたよね。

O
もともとは数学のモデル。植物の枝分かれを記述する「Lシステム」があって、木を描くアルゴリズムにも使われるし、『Grasshopper』[42]のような設計ツールにも実装されている。

K
Lシステムもそうだし、人工知能[43]のモデルもそうなんですけど、「自然から着想を得た」と言いつつも、実際には当時の限られた観測技術で見えていたものを単純化してモデル化していることが多い。

初期のディープラーニング[44]もイカのニューロン[45]を参考にしていますし、その後も、そのモデルを前提に議論だけが発展し続けることが結構ある気がします。以前やっていた分子生物系の研究では実際の生命現象を精緻に観測する手法などを扱っていたので、そういったモデルを見直したり解像度を上げたいと思うことがあります。

O
一方で、古いから残っているというより、本質を捉えているから変わらないものもあるよね。例えばボロノイ[46]は自然界の構造から着想を得たモデルだけど、驚くくらいシンプルなルールで成り立っている。

K
法則としての純度が高いというか。本質をミニマルに突いたものは長く使われ続けているんでしょうね。

O
ただ、それがどこまで静的な法則なのかは分からない。解像度が上がれば、今はボロノイに見えているものが、実は違う構造だったということもあり得る。

K
そうやって暫定的なルールを積み重ねてきたからこそ、例外も見つかり、それを繰り返すことでより豊かに世界を捉えられるんでしょうね。

11:13

K
あんなところにネジバナ[47]が咲いてます。

O
この屋根は勾配があまりないから、落ち葉がたまって腐葉土になったんだ。

K
ラン科[48]は湿った環境を好むものが多いので、ウェットな状態なんでしょうね。

O
植物を見てると、その場所の条件まで見えてくる。

K
そこが植物の面白さです。動物は環境が変われば移動できますが、植物は自分で場所を移ることができない。だから、その姿に環境の条件が現れるんです。

O
植物は環境のインターフェースだよね。

K
ランはまさにそうです。発芽するにも菌類の力を借りないといけないので、ランを研究する人は花だけじゃなくて、その周りの環境まで調べることになります。

O
研究範囲が膨大だ。

K
いまでは遺伝子解析によって、ある程度は調べられるようになりましたが、昔は、ランが生えている周囲の土を持ち帰って、「どんな菌がいるのだろう」と一つずつ調べていたそうです。植物を知ろうとすると、その背景まで見なければわからないんです。

O
それでいうと、紅葉の色は海由来なのだっけ?。

K
厳密に「海由来」と言い切れるかは分かりませんが、植物にとって色素は、もともと光を受けるためのセンサーなんです。海の中は深くなるほど届く光が変わるので、それに合わせて、海藻では赤や黒などさまざまな色素が発達してきた。その流れが、今の陸上植物[49]の色にもつながっていると言われています。

O
僕らも含めて、生き物のルーツをたどればほとんどが海に行き着くって思うと、コンブやワカメの色もこれまでと違う見え方をしてくるね。[50]

11:29

K
めちゃくちゃスケボー[51]ができそうなベンチ。

O
いつからあるんだろう。まだ滑った跡はなさそうだけど。

K
この突起はスケボー対策なんでしょうけど、逆にちょうどいいアクセントになってますね。向こうから滑ってきて、ここでトリックを決めて、そのまま大ジャンプ、みたいなコースが想像できます。

K
ちゃんとガムも付いてる。

O
このガムを栄養にする植物とか、そのうち出てきそうじゃない?

K
昔ながらの砂糖入りガムなら、そういうことが起きても不思議じゃない。

O
キシリトール[52]は菌が代謝できない糖だからね。

K
だから虫歯になりにくいわけです。

O
ここ、この前までネモフィラ[53]が一面に咲いてたんだよ。

K
まだ少し残っていますね。
そういえば、カナメストーン[54]が最近『ネモフィラブルー』っていうライブをやってました。

O
ロマンチックなタイトル。

K
マセキ芸能[55]は、ライブの名前が全部色名で、格付けされてるんですよ。

O
色って、昔から意味や価値を持たせられてきたよね。

K
紫なんかは、染料そのものが貴重だったから、高貴な色として扱われてきた。[56]

O
でも、「色」って不思議な言葉だよね。「色気」とか「色っぽい」とか、色そのものじゃない意味でも使う。

K
確かに。「色っぽい声」って言いますけど、声に色はないし、考えてみると不思議ですよね。

O
「カラフル」という意味でもない。伝統芸能では「色がある」「色がない」と言うし、作家性みたいな意味でも使う。

K
落語[57]に対して漫才[58]を「色物」って呼んだりもしますよね。

O
歌舞伎[59]のような芸能から来た言葉なのかもしれない。
そういえば、来週タイに行くんだけど、曜日ごとに身につける服の色が決まっているらしい。[60]

K
天邪鬼[61]な人でも守るのかな。若者はわざと外したりしそう。

O
外すことも含めて文化だったりするのかも。

K
同じ色でも、文化や時代、季節が変われば、その意味や受け止められ方も変わっていくんでしょうね。

O
そろそろお昼時なので、この続きは、また別の季節にしましょうか。

散歩を終えて

こんな理科の授業があったらよかった。

「わかる」という言葉は「分ける」に由来すると言われるように、近代科学は対象を細かく分けることで世界を理解してきた。植物であれば、葉・茎・根へ、さらに細胞や分子へと分解し、それぞれの仕組みを明らかにしていく。私が受けてきた授業も、そのような学びが中心だった。

一方で片野さんは、「植物は環境のインターフェース」だと言う。植物は、それだけで存在しているのではない。土壌や菌類、気候、光、そして人間を含めた周囲の環境との関係の中で、その姿や生え方が決まっている。だから一つの植物から、ゲームや都市、アルゴリズム、文化へと、連想はどこまでも広がっていく。

印象的だったのは、その自由な発想と同時に、「本当にそう言えるだろうか」と立ち止まる姿勢だった。自然から着想を得たモデルも、観測技術が進めば見直されるかもしれない。似ているものを見つけても、すぐに同じだとは結論づけない。その往復の中に、科学者としての誠実な姿勢が滲み出る。

散歩を終えた帰り道、道端の植物は、ただそこに生えているものではなくなっていた。一つひとつの植物が、その背後にある環境や時間、生き物どうしの関係を映し出し、幾重もの輪郭を持った存在として見え始めていた。

  • [1] 津田和俊

    デザインリサーチャー。京都工芸繊維大学未来デザイン・工学機構の准教授、山口情報芸術センター(YCAM)の研究員。デジタルファブリケーションやパーソナルバイオテクノロジー、資源循環などをテーマに、デザインを通じて人・技術・環境の関係を探る研究や実践を行っている。

  • [2] 三笠山

    日比谷公園内にある築山。園内の心字池を掘削した際に出た土を積み上げて造られた人工の山で、高さは約9メートル。日本庭園に見られる築山の手法を取り入れ、公園内を見渡せる場所となっている。

  • [3] 多孔質

    内部や表面に無数の細かな孔を持つ素材や構造を指す。天然の軽石や一部の岩石のほか、コンクリートやセラミックなどの人工材料にも見られる。水分を保持しやすく表面積が大きいため、地衣類やコケなどの生物が定着しやすい環境となることがある。

  • [4] 地衣類

    菌類と藻類、またはシアノバクテリアが共生してできる生物。岩や樹皮など栄養の乏しい場所にも生育し、藻類などが光合成でつくった養分を利用して暮らしている。大気汚染に敏感な種類もあり、環境の状態を調べる指標生物として利用されることがある。

  • [5] 有機酸

    酸性の性質を持つ有機化合物の総称。クエン酸や酢酸、リンゴ酸などが代表例で、植物や微生物、動物の体内にも広く存在する。地衣類などがつくる有機酸には岩石の成分を溶かす働きを持つものもあり、岩石の風化や土壌形成に関わることがある。

  • [6] 苔類

    コケ植物の一群で、ゼニゴケやジャゴケなどが含まれる。維管束を持たず、根の代わりとなる仮根で地面や岩に付着する。平たい葉状体を広げるものや、茎と葉のような形を持つものがあり、湿った環境に多く生育する。

  • [7] イソギンチャクとクマノミ

    イソギンチャクの触手の間でクマノミが暮らす共生関係。クマノミは触手によって外敵から守られ、イソギンチャクは餌の残りや水流を得るなど、双方が利益を受ける場合がある。生物学では相利共生の例として紹介されることが多い。

  • [8] ブイヨン

    肉や骨、香味野菜などを水で煮出して作る西洋料理のだし。フランス料理をはじめとするさまざまな料理の土台となり、スープや煮込み料理、ソースなどにうま味を加える。

  • [9] クマリン

    桜の葉やシナモン、トンカ豆などに含まれる芳香成分。桜の葉では、塩漬けや乾燥によって組織が変化すると香りが感じられやすくなり、桜餅に似た甘い香りを生む。一部の植物では、周囲の植物の発芽や成長に影響する物質としても働く。

  • [10] カンファー

    クスノキなどに含まれる芳香成分で、日本では樟脳の名でも知られる。強い香りと清涼感があり、防虫剤や医薬品、香料などに利用されてきた。植物にとっては、昆虫や微生物から身を守る防御物質の一つと考えられている。

  • [11] デス・ストランディング

    2019年にコジマプロダクションが発売したアクションゲーム。荒廃した世界を舞台に、荷物を運びながら各地の人々や都市をつないでいく。地形を読みながら移動経路を選ぶ仕組みと、他のプレイヤーが設置した橋や梯子などを共有できるオンラインシステムが特徴。

  • [12] サム

    ゲーム『デス・ストランディング』の主人公、サム・ポーター・ブリッジズ。「伝説の配達人」の異名を持つ。俳優ノーマン・リーダスが演じ、声と外見のモデルを担当している。日本語版の声優は津田健次郎が務める。

  • [13] ケルン

    フランスのゲームスタジオ、The Game Bakersが開発したクライミングアドベンチャーゲーム。2026年に発売された。岩肌の形状を観察しながら手足をかける位置や重心を考え、登る経路を選択するなど、ロッククライミングの動きを取り入れたゲームデザインが特徴。

  • [14] 植物ホルモン

    植物の成長や発芽、開花、果実の成熟などを調節する化学物質の総称。オーキシンやジベレリン、エチレンなどがあり、少量でも植物の組織に作用する。光や重力、乾燥などの環境変化に応じて植物の成長を調整する役割も担う。

  • [15] ジベレリンやオーキシン

    植物の成長を調節する代表的な植物ホルモン。オーキシンは細胞の伸長や根の形成、光や重力に応じた成長などに関わる。ジベレリンは茎の伸長や種子の発芽、開花、果実の成長などを促し、植物の形や成長のタイミングを調整する。

  • [16] ナマコ

    棘皮動物門に属する海洋生物。海底で有機物を含む砂や泥を食べ、生態系の物質循環に関わっている。外敵や強い刺激を受けた際に内臓の一部を体外へ放出する種類があり、その後、失った器官を再生することができる。

  • [17] カエル

    両生類のうち、成体に尾を持たない生物の総称。多くは水中で幼生期を過ごし、変態後は水辺や陸上で生活する。皮膚から水分や酸素を取り込むため環境変化の影響を受けやすく、生態系の状態を示す指標生物として扱われることがある。

  • [18] ナイキ マックスサイト(Nike MaxSight)

    2000年代半ばにナイキとボシュロムが共同開発したスポーツ用ソフトコンタクトレンズ。グレーグリーンとアンバーの2種類があり、特定の波長の光を抑えてまぶしさを軽減し、ボールや背景のコントラストを高めることを目的としていた。

  • [19] レーザーレーサー

    2008年にSpeedo社が発表した競泳用水着。体を強く圧迫する構造や水を通しにくい素材、縫い目を減らした接合技術によって、水の抵抗を抑えるよう設計された。多くの世界記録が生まれたことで水着の性能をめぐる議論が起こり、2010年から素材や形状に関する規制が導入された。

  • [20] バイオミメティクス

    生物の形態や構造、機能、行動などを観察し、工学やデザインに応用する考え方。日本語では「生物模倣」とも呼ばれる。ヤモリの足を参考にした接着技術や、カワセミのくちばしを参考にした鉄道車両の形状などが例として挙げられる。

  • [21] モミジバフウ

    フウ科フウ属の落葉高木。北アメリカ原産で、日本では街路樹や公園樹として植えられている。秋には葉が赤や黄に紅葉し、表面に突起のある球状の果実をつける。果実の中には、風によって運ばれる翼のある種子が収められている。

  • [22] 胚

    受精卵から発生し、成長の初期段階にある生物の体。植物では種子の内部にあり、発芽すると根や茎、葉へと成長する。動物では、受精後に細胞分裂と分化を進めている初期の個体を指す。

  • [23] オーソドックス種子

    乾燥や低温に耐えられ、水分を減らした状態で長期間保存できる種子。多くの農作物や植物がこの性質を持ち、種子バンクでは低温・低湿度の環境で保存される。

  • [24] 胚珠

    種子植物の雌しべなどに形成される器官。内部に卵細胞を含み、受粉後に受精が起こると種子へと発達する。被子植物では、胚珠を包む子房が成長して果実となる

  • [25] 胚乳

    種子の中で胚の成長を支える栄養組織。デンプンやタンパク質、脂質などを蓄え、発芽時に胚へ養分を供給する。イネやトウモロコシなどでは成熟した種子にも多く残る一方、マメ類などでは発生の途中で子葉に吸収され、ほとんど残らない。

  • [26] 胎盤

    主に有胎盤類の哺乳類で、妊娠中に母体と胎児の間に形成される器官。酸素や栄養分を胎児へ送り、二酸化炭素や老廃物を母体側へ渡す。妊娠を維持するためのホルモンを分泌する役割も担う。

  • [27] 無胚乳種子

    成熟した種子の中に胚乳がほとんど残っていない種子。発生の途中で胚乳の養分が胚の子葉に吸収されるため、発芽に必要な栄養は主に厚く発達した子葉に蓄えられる。マメやクリ、ヒマワリなどが代表例として挙げられる。

  • [28] リカルシトラント種子

    乾燥に弱く、低温・乾燥条件で長期間保存できない種子。成熟後も水分含量が高く、乾燥すると急速に発芽能力を失う。オーソドックス種子とは対照的な性質をもつ。

  • [29] 種子バンク

    植物の種子を収集し、低温・低湿度などの環境で長期間保存する施設。農作物の品種や野生植物の遺伝的多様性を将来へ残し、研究、栽培、絶滅危惧種の保全などに役立てる。代表例として、ノルウェーにあるスヴァールバル世界種子貯蔵庫が挙げられる。

  • [30] ノアの方舟

    旧約聖書『創世記』に登場する巨大な箱舟。神から大洪水の予告を受けたノアが、家族や動物を乗せて災害を逃れたとされる。現代では、生物や文化的資料を災害や絶滅から保存する取り組みを象徴する比喩としても用いられる。

  • [31] ゴビ砂漠

    モンゴル南部から中国北部に広がる砂漠地域。砂丘だけでなく、岩石地帯や礫地、乾燥した草原などから構成される。夏と冬、昼と夜の気温差が大きく、恐竜の卵や骨格など多くの化石が発見されている。

  • [32] チャイティー

    インド発祥のスパイス入りミルクティー。紅茶をベースに、カルダモンやシナモン、クローブ、生姜などを加え、牛乳とともに煮出して作られる。インドでは日常的に親しまれている飲み物。

  • [33] チゲ鍋

    韓国の代表的な鍋料理。肉や魚介、豆腐、野菜などを、コチュジャンや唐辛子を効かせたスープで煮込んで作る。キムチチゲやスンドゥブチゲなど、具材によってさまざまな種類がある。

  • [34] バリアフリー化

    高齢者や障害のある人を含め、誰もが施設やサービスを利用しやすいよう、障壁を取り除くこと。段差の解消、スロープやエレベーターの設置、点字表示、音声案内など、身体的・情報的な障壁を減らす取り組みが含まれる。

  • [35] 香港

    中国南部に位置する中華人民共和国の特別行政区。かつてイギリスの統治下にあり、1997年に中国へ返還された。山がちな地形と限られた土地に高層建築が密集し、中国文化と植民地時代の建築や都市計画が混在する街並みを持つ。

  • [36] プラハ

    チェコの首都。ヴルタヴァ川の両岸に広がり、中世から近代にかけて建てられた教会や宮殿、橋などが残る。「百塔の街」とも呼ばれ、旧市街を中心とする歴史地区はユネスコ世界遺産に登録されている。

  • [37] ヤブガラシ

    ブドウ科ヤブガラシ属のつる性多年草。地下茎を伸ばし、巻きひげで周囲の植物や構造物に絡みながら成長する。繁殖力が強いことから「藪を枯らす」という意味の名が付けられた。花には蜜が多く、ハチやハナアブなどの昆虫が集まる。

  • [38] ブドウ科

    ブドウやヤブガラシなどを含む植物の科。つる性のものが多く、巻きひげを使って周囲の植物や構造物に絡みながら成長する。果実を食用や醸造に利用するブドウのほか、野山や都市部に生育する野生種も含まれる。

  • [39] Lシステム

    1968年にハンガリー出身の生物学者アリスティッド・リンデンマイヤーが提唱した数理モデル。文字列を一定の規則に従って繰り返し書き換えることで、植物の枝分かれや成長などの複雑な形態を表現できる。コンピュータグラフィックスや建築、生成デザインなどに利用されている

  • [40] ブルーノ・ムナーリ

    イタリアのデザイナー、芸術家、教育者。グラフィックデザインやプロダクトデザイン、絵本、造形教育など幅広い分野で活動した。遊びや実験、素材の観察を重視した創作手法で知られ、子どもの創造性を引き出す教育活動にも大きな影響を与えた。

  • [41] 『木をかこう』

    ブルーノ・ムナーリによる絵本。木を写実的に描く技法ではなく、幹から枝へと分かれていく構造や成長の規則に注目し、木の形を生み出す方法を紹介している。観察と実験を通して、自然の仕組みと造形の関係を伝える一冊。

  • [42] Grasshopper

    3Dモデリングソフト「Rhinoceros(Rhino)」上で動作するビジュアルプログラミング環境。画面上の部品を線でつなぎ、数値や形状の関係を設定することで、プログラムコードを直接書かずにアルゴリズムを構築できる。建築や構造解析、生成デザインなどに利用されている。

  • [43] 人工知能(AI)

    人間が行う学習、推論、認識、言語理解などの知的活動を、コンピュータで実現しようとする技術や研究分野の総称。画像認識、文章生成、翻訳、医療診断の支援、自動運転など、さまざまな分野で利用されている。

  • [44] ディープラーニング

    人工知能の一種で、多層のニューラルネットワークを用いて大量のデータから特徴を学習する技術。画像認識や音声認識、自然言語処理などで高い性能を発揮し、近年のAI技術の発展を支える基盤となっている。

  • [45] イカのニューロン

    イカの神経系にある巨大軸索は、一般的な神経線維よりも直径が大きく、実験や観察がしやすい。20世紀には、この軸索を使った研究によって、神経細胞が電気信号を発生させ、伝える仕組みが明らかにされた。

  • [46] ボロノイ

    平面上に置かれた複数の点を基準として、それぞれの点に最も近い領域へ分割した図形。数学者ゲオルギー・ヴォロノイにちなんで名付けられた。細胞や昆虫の翅などに似た模様が見られ、建築、都市計画、コンピュータグラフィックスなどに応用されている。

  • [47] ネジバナ

    ラン科ネジバナ属の多年草。淡いピンク色の小さな花が、茎の周囲にらせん状に並んで咲くことからこの名が付いた。芝生や公園、道端などの日当たりのよい場所に生育し、日本各地で見られる身近な野生ランの一つ。

  • [48] ラン科

    被子植物の中でも特に多くの種類を含む植物の科。コチョウランやカトレアなどの園芸植物のほか、ネジバナのような野生種も含まれる。種子が非常に小さく、発芽や初期成長の際に菌類から養分を得る種類が多い。

  • [49] 陸上植物

    陸上で生活する植物の総称。緑藻に近い祖先から進化し、コケ植物、シダ植物、裸子植物、被子植物などへ多様化した。光合成によって有機物と酸素を生み出し、土壌形成や生物の生息環境を支えている。

  • [50] 海洋起源説

    地球上の最初の生命が海中で誕生したとする考え方。初期の海で有機物が生成・蓄積し、化学反応を重ねることで生命につながる仕組みが生まれたと考える。浅い海や深海熱水噴出孔など、誕生した環境について複数の仮説が提案されている。

  • [51] スケートボード

    1950年代のアメリカで、波のない日にサーフィンの動きを陸上で楽しむ遊びとして広まった。街中の段差や手すりを利用するストリートなどの種目があり、東京2020大会からオリンピック競技となった。

  • [52] キシリトール

    植物や果物などにも含まれる糖アルコールの一種。砂糖に近い甘さを持つが、虫歯の原因となる細菌に利用されにくい。清涼感のある甘味料として、ガムや菓子、歯みがき製品などに利用されている。

  • [53] ネモフィラ

    ムラサキ科ネモフィラ属の一年草。北アメリカ原産で、春に青や白の小さな花を咲かせる。日本では観賞用として花壇や公園に植えられ、茨城県の国営ひたち海浜公園に広がる花畑がよく知られている。

  • [54] カナメストーン

    山口誠と零士によるお笑いコンビ。2010年に結成し、マセキ芸能社に所属する。二人とも茨城県鹿嶋市出身で、コンビ名は鹿島神宮にある「要石」に由来する。2025年に『M-1グランプリ』の決勝へ初進出した。

  • [55] マセキ芸能

    1950年に設立された日本の芸能事務所。お笑い芸人を中心に、タレントの育成やマネジメント、舞台の企画などを行う。ウッチャンナンチャン、出川哲朗、ナイツ、狩野英孝などが所属している。

  • [56] 紫

    古代には紫色の染料を得るために多くの材料や手間が必要だったことから、権力者や貴族を象徴する色として扱われた。日本ではムラサキの根、西洋では巻貝から採取する貝紫などが染料として用いられてきた。

  • [57] 落語

    一人の演者が語りと身ぶりによって複数の人物を演じ分ける日本の話芸。主な道具には扇子と手ぬぐいが使われ、会話や場面の変化を表現する。江戸時代に現在につながる形式が成立し、滑稽話や人情話など多様な演目が受け継がれている。

  • [58] 漫才

    主に二人の演者が会話の掛け合いによって笑いを生み出す日本の話芸。現代では、一方が誤りやずれのある発言をする「ボケ」、もう一方がそれを指摘する「ツッコミ」を担う形式が多い。現在につながるしゃべくり漫才は、昭和初期の大阪で発展した。

  • [59] 歌舞伎

    江戸時代初期に成立した日本の伝統演劇。華やかな衣装や化粧、音楽、舞踊、様式化された動きなどを特徴とする。男性の俳優がすべての役を演じ、女性役を専門とする俳優は女方と呼ばれる。ユネスコの無形文化遺産にも登録されている。

  • [60] タイの曜日の色

    インドの占星術やヒンドゥー教の天体信仰の影響を受け、それぞれの曜日を象徴する神や惑星と結び付けられている。自分が生まれた曜日の色を身につけたり、王室行事や祝祭で特定の色の服を着たりすることがある。

  • [61] 天邪鬼

    日本の伝承に登場する妖怪、または人の性格を表す言葉。他人と反対の行動を取ったり、素直になれなかったりする人物を指して用いられる。『古事記』や『日本書紀』に登場する「天探女(アメノサグメ)」に由来するという説もある。

この記事をシェアする

FRL